任意売却の仕組みや競売との違い
ローンの滞納による競売を避けるなら任意売却はおすすめの選択肢のひとつ
住宅ローンを滞納したとき競売を避けるなら、おすすめの選択肢に任意売却があります。この売却方法について理解を深めておくと、さまざまな事情によりローンの返済が厳しくなったとき役立つでしょう。そこでこちらでは、東京・神奈川・大阪・兵庫で不動産売却・買取を手がけるワイズワンホームが任意売却の仕組み、メリット・デメリットや競売との違いなどについて解説いたします。
任意売却について
任意売却は、住宅ローンの返済が滞ったとき競売を避けて不動産を売却できる方法です。毎月のローン返済が難しくなった、数カ月にわたりローンの滞納が続いている、金融機関から督促状が送られた、あるいは競売を開始する旨の通知があり悩んでいる場合、任意売却を選ぶ方法があります。この方法を選択できる条件は、金融機関からの合意を得ることです。不動産を任意売却するときは一般的な売却方法と大きく変わらない形になり、物件は競売に出すより高く売れる可能性が高まります。
任意売却のメリット・デメリット
任意売却にはメリットばかりでなくデメリットもあるので、あらかじめ確認しておくと安心です。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
|
デメリット |
|
任意売却を検討する際は、これらのメリットとデメリットをよく理解した上で判断することが望ましいと考えられます。
競売との違い
競売と任意売却との主な違いを挙げると、以下の通りです。
競売 | 任意売却 | |||
---|---|---|---|---|
売却価格 | 競売 | 競売では対象物件を確実に売却したいと考えるため、売却価格は通常より安く設定される傾向にあります。たいてい、競売の売却価格は市場価格の3~5割安です。 | 任意売却 | 任意売却では、売主様がご自分の意向に沿って物件の売り出し価格を設定しても問題ありません。実際、競売より高額で売れるケースは少なからず見られます。 |
プライバシー | 競売 | 不動産が競売にかけられると物件情報は広報紙やネット上に公開され、プライバシーの保護には配慮されません。 | 任意売却 | 不動産の任意売却を選んだ場合、不動産会社に仲介を依頼すると売主様のプライバシー保護に配慮しながら販売活動を進めてもらえます。 |
売却期間 | 競売 | 競売にかかる期間は、申し立てがあってから6~8カ月程度です。 | 任意売却 | 任意売却に費やされる期間は、販売開始から2~6カ月程度です。 |
売却金の用途 | 競売 | 競売で不動産が売れたとき、売却金は原則として残債の返済にしか充てられません。 | 任意売却 | 任意売却で得られた売却金は、残債の返済のみでなく引っ越し資金や今後の生活費の足しとしても使えます。 |
残債の返済計画 | 競売 | 物件が競売に出される場合、通常は残債の返済計画について金融機関との交渉は不可です。売却金を得られても、余裕のあるローン返済は難しくなります。 | 任意売却 | 金融機関に任意売却を認められると、残債の返済計画についても交渉に応じてもらえます。いろいろ助言を得られれば、無理のない返済計画の検討も可能です。 |
引っ越し資金 | 競売 | 競売で得られた売却金の用途は残債の返済に充てるのが原則であり、高額で売れたとしても引っ越し資金としては使えません。 | 任意売却 | 任意売却で得られた売却金の用途は残債の返済のみに限定されず、金融機関から了承されれば引っ越し資金に充てられます。 |
物件からの退去 | 競売 | 競売の手続きは、一通り裁判所が主導します。一般的に対象物件の入居者様の都合は考慮されず、強制退去を迫られるケースも見られます。 | 任意売却 | 任意売却の場合、対象物件の入居者様は明け渡す時期について協議できます。また家族や知人に買い取ってもらえれば、そのまま引っ越さずに済むかもしれません。 |
将来的な見通し | 競売 | 競売では原則的に売却金の用途や残債の返済計画を金融機関と交渉できず、今後の生活を見通すのは容易ではありません。 | 任意売却 | 任意売却であれば金融機関の協力を得ながら売却金の用途や残債の返済計画を検討できる可能性があり、今後の生活を見通しやすくなります。 |
任意売却を選ぶか悩んだときは、競売との違いをよく理解するとご自分で判断を下すのに役立つでしょう。
離婚による売却の場合
離婚で残債が払えなくなった場合や連帯保証人をやめたいとき、そのニーズに応えられる選択肢のひとつが任意売却です。
結婚後に夫婦名義で住宅ローンを組むと、離婚したとき残債はご自分で背負うことになる可能性があります。ご自分が連帯保証人になっている場合も、債務者が残債を返済できなくなると責任を負わなければなりません。いずれにしても1人で残債を返済するとなると、これまで通りに支払い続けるのは難しくなる可能性があります。
任意売却で不動産が高く売れれば残債を返済する負担は軽くなり、スムーズに完済できれば連帯保証人の立場からも早めに解放されるかもしれません。
離婚による任意売却のメリット・デメリット
離婚の際、任意売却を選択する主なメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
不動産が競売にかけられるより、任意売却のほうが高く売れる可能性は高い。 任意売却なら、物件の売却時に残っているローンの一括返済を求められない。 物件情報が公開されないため、売主様のご事情を周囲に知られるリスクが小さい。 不動産を売り出す時期は、離婚手続きのスケジュールに応じて調整できる。 売却金の用途は限定されず、売主様のニーズに合わせ考えられる。 物件が現金化されれば、離婚時の財産分与はスムーズになりやすい。 |
デメリット |
任意売却を選ぶとローンの滞納を認めることになり、信用が損なわれる。 信用が傷つくと一定期間はローンを組めないが、返済義務は残る。 任意売却では何かと金融機関との交渉が避けられず、多くの手間がかかる。 離婚に伴い任意売却するときは、連帯保証人の同意が不可欠。 任意売却は一般的な売却方法と大差がないため、すぐ売れるとは限らない。 |
離婚により任意売却する際、少しでも速やかに手続きを進めるならメリットとデメリットを事前に確認しておいたほうがよいでしょう。
さまざまなご事情から任意売却を検討されるときは、いつでも遠慮なく当社へお問い合わせください。
些細なお悩みでも、親身になってお話を伺います。